塾講師をしていると、塾ってそもそも必要なんだろうかと考えることもありますし、聞かれることもあります。
昔に比べてずいぶん減りましたが、学校の先生で塾は不要だと生徒の前でいう方もいまだにいますし。
実際、学校の教科書を完璧にすれば、どの高校や大学にだって入学できますから、そう考えても仕方がないのかもしれません。
では、実際に塾は不要なんでしょうか。
塾は不要か
これを考えるとき、勉強が嫌いではない生徒と、嫌いな生徒は分けて考えた方がいいでしょうね。
両者では、勉強への取り組みが全然違いますから。
勉強が嫌いではない生徒
以前別の記事で、勉強が嫌いじゃない生徒は、基本的には塾は必要ないと書きました。
実際、塾は勉強のモチベーションを持ってもらうというのも目的の1つなので、不要ではあるんです。
しかし、そういう生徒って、塾に通ってくるんですよね。
彼らは、自分だけで勉強していると非効率的だということを知っていますし。
また、先ほど学校の教科書を完璧にしたらいいといいましたが、自分がその段階にないということを知っていますから。
学校の教科書を完璧にするのって、ハードルが低いように思うかもしれません。
でも、私は残念ながら見たことがありません。
偏差値70オーバーの高校に通ってた生徒達でも、かなりの穴はありましたから。
ひょっとしたら、理数系をメインに教えていたからで、社会科科目にならいるのかもしれませんけど。
でも、そこまでいけるのはかなり少数でしょうね。
そのような状態で、ライバルが塾に通っているのに、自分だけ通わないと遅れをとったような気分になってきます。
勉強が嫌いではない生徒が塾に通った場合、難しい問題への対処法とかも教えてもらえ、それはそれで役立つでしょう。
でも、意味があるのは、非効率的な勉強をしない、ライバルに遅れをとったような気分になってストレスをためない。
そういったことの方が、彼らには大事でしょう。
そういった意味では、勉強が嫌いではない生徒にとっても、塾は不要とはいえないでしょう。
勉強が嫌いな生徒
勉強が嫌いな生徒は、塾はあった方がいいでしょうね。
勉強に対するモチベーションを上げるのが難しいでしょうから。
特に、中高一貫校に通っていない生徒で、大学を良いところに通わせたい場合には、ぜひ塾に通って欲しいものです。
中高一貫校って高校受験がないので、授業の進行がとても早いです。
中3の段階で高校の授業内容に入り、高校2年生の終わりまでに全工程を終えているところが多い。
そうなると、高校3年生はほぼ大学受験のための時間にあてられるんです。
これって、1年間浪人して勉強したのと一緒ですからね。
中高一貫校の生徒と、そうでない生徒の差って、かなり大きなものになりかねません。
にもかかわらず、中高一貫校の生徒も塾に通ってきます。
なので、もしこの差を埋められなければ、大学受験の段階ではものすごい差に発展しかねません。
だから、中高一貫校に通っていない生徒で、大学を良いところに通わせたい場合には、ぜひ塾に通って欲しいと思うわけです。
終わりに
塾が必要かという問題について、不要ということはないし、逆に、必要な場合があるということを書いてきました。
昔は塾に通わなくても不利ということはないと考えていましたが、ここ10年で考えがすっかり変わってしまいました。
中高一貫校に通う生徒がかなり増えた以上、通ってない生徒は塾に通わないと不利になる可能性が高いですから。
こういったことも頭の片隅におきつつ、塾選びをしてあげてください。
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