塾講師をしていいると、ものすごく困った相談というのをされることがあります。
例えば、以前書いた記事(個人経営の塾はやめておいた方がいいか?)でも書いた、「個人経営の塾はやめた方がいいですか?」という別の塾に関する相談なんかもそうですし。
「習い事を辞めさせて、塾に専念させたいんですが、説得に協力してください」という相談もそうです。
こういう相談がくるときは、習い事を辞めることの説得に失敗した場合か、無理やり辞めさせて冷戦になっている場合。
こういった場合、塾講師の立場で説得するのは難しいですね。
普段、生徒に接している際に、習い事の楽しそうな話を聞いていたりしますし。
また、何かのモチベーションを下げさせる話って非常に難しいですから。
それに、あまり踏み込みすぎて、信頼関係を失えば、それからも授業にも差し障りますし。
そして、なにより、習い事を辞めて塾に専念したことで勉強が身に入らず、辞めさせたことが裏目にでたという事例を何度も見てきて、無理やり習い事を辞めさせるべきじゃないと思っているのが大きいですね。
習い事を無理やり辞めさせるべきではないと考える理由
信頼関係を失う
まず、習い事を無理やり辞めさせた場合、生徒との信頼関係を失うことがあります。
先ほど書いたように、塾講師と生徒との信頼関係が失われる。
これは、そこまで問題ではありません。
もちろん、塾講師の立場からすると、困るのですが。
でも、それ以上に親御さんと生徒との信頼関係が崩れる。
これの方が問題です。
勉強するうんぬんの問題以前に、非行にはしったり、親の言うことを全然聞かなくなったりということもあります。
この状態では勉強どころじゃなくなってきますよね。
モチベーションが下がる
そこまでいかなくても、習い事に熱心になっていただけに、それを取り上げてしまうことで、何事にもモチベーションが上がらない状態になる。
そんな生徒は何人も見てきました。
ひどい状態になると、ふさぎ込んでしまうことも。
特に、長い間、習い事をしていた場合には、習い事をしていることが自己のアイデンティティーの1つになっていたのでしょうから、それを失った喪失感は10代の生徒には大きな問題です。
ペットロスなどと同様に、受け入れられないことへの防衛として、体に異変が起こることもあり得ますし。
この状況で勉強をしても、頭になかなか入ってきません。
1度教えたらすぐに理解してくれていた生徒が、ぼーっとしているから質問してみると、教えて10分後なのに、答えられないということもありましたし。
軽い生徒でも、塾の時間などは増えているのに、なぜか緩やかに成績だけは下降していくということだってありましたから。
やりとげたことが財産になる
逆に、習い事を続けた方がいいと思う積極的な理由もあります。
それは、満足いくまで1つのことに打ち込んだという財産を得ることができるということです。
自己啓発みたいだと思うかもしれませんが、これって結構大事なことです。
満足いくまで1つのことに打ち込めたという思いは、自信になります。
勉強の壁にぶちあたった時に、それは乗り越える原動力になりますし。
長時間、集中して勉強する時も、くらいついて勉強していけますから。
運動部に中高の3年生の秋まで所属していたのに、なぜか急に成績が伸びて行って、いい高校や大学に入れる生徒も同じようなものですね。
得た自信で一気に突き抜けていくわけです。
以上のようなことが往々にしてあるため、私は無理やり習い事を辞めさせるべきではないと考えているんです。
塾の方をあわせる
だからといって、勉強をさせないというのも心配なのも確かです。
1つのことをやりとげたことで、最後の追い込みで一気に成績を伸ばすことが可能でも、それにはある程度の土台は必要です。
なので、土台作りのために、塾の利用はオススメします。
習い事をしていて時間がない以上、自分で勉強するよりも、塾を利用した方が断然効率がいいですからね。
そこで、習い事を無理やり辞めさせるのではなく、習い事にあわせた塾選びをして、最低限の勉強の土台作りをすべきです。
そして、その際には、インターネット塾をオススメします。
というのも、習い事を真剣にする以上、時間はどうしても不足気味になってきます。
そのため、通塾の時間など、無駄を省きたいですし。
また、習い事が終わった後の寝る前の時間の間に、30分とか少しでも塾の授業を聞いておきたいからです。
隙間時間の利用は、勉強に追いついていくためには必須。
そして、それには、数十分単位で授業が受けることができるインターネット塾がぴったりなんです。
これは集団授業や、個別指導でもできませんからね。
以上のように、習い事に真剣になっている生徒の場合、塾の方を習い事にあわせてあげ、その方法としてインターネット塾がオススメだと考えています。
終わりに
習い事を辞めさせるのではなく、塾の方をあわせてあげるべきということを書いてきました。
上に書いたように、習い事を無理やり辞めさせると、思いもよらない弊害がでてくることがあります。
ですので、成績のために習い事はやめるべきと考える親御さんは一定数いらっしゃいますが、いきなりそのように考えるのではなく、お子さんと向き合って考えてあげるようにしてあげてくださいね。
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